北野保育園は「和・気・愛・愛」をもって、地域の子育ての支援を行います。

保育園ブログ

園長会で話した1年の振り返り

1年をまとめる話として、先日板橋区私立保育園園長会の年末懇親会の挨拶でのたまったことを書きます。

今年もいろいろなことがありました。1年を振り返りますと、1月には都心で20㎝を超える積雪や48年ぶりという低温を記録しましたが、8月には国内最高気温が更新されるなど記録的な猛暑となりました。また、大阪や北海道の地震、西日本の豪雨と今年も残念ながら自然災害が頻発しました。明るいニュースとしては、ピョンチャンオリンピック、パラリンピックでの羽生選手たち日本勢の活躍、テニスの大坂なおみ選手の全米オープン優勝といったスポーツの話題、また夏には行方不明になった2歳児がスーパーボランティアの高齢者の方に助けられるということもありました。

私たち園長会も現在、85の保育園が加盟する大変大きな組織となりました。事業としましては、板橋こどもシアターの開催、区民まつりへの参加、赤い羽根共同募金への協力、そして、今年から就職フェアを保育園フェスタに替えて、将来保育士を目指してもらいたい高校生や中学生に参加してもらいました。また先ほどお話しました大阪と西日本の豪雨被害に対して園長会では義捐金を集めて113万円を全国私立保育園連盟を通して被災地に送ることができました。

 

年末を迎えますと、毎年時の経過の早さを感じますが、今年は時代の変わり目ということもあり、ある種の感慨が皆様の中にもあるのではないでしょうか。これからの時代に必要なこととして先日、社福連が開催した地域福祉講演会で「地域共生社会」というキーワードが出されました。これは政府がソサエティ5・0という名称で策定している計画ともかぶってきます。少子高齢化や地域格差、貧富の差などの課題を解決し一人ひとりが快適に暮らせる社会を実現することが目的です。ここには当然AIとかIOTが介在してきますが、まずは人間同士のつながりかと思います。

昨年、東社協の仕事で大田区の子ども食堂を取材しました。食堂をやっている近藤さんという女性に子ども食堂の展望は?という質問をしたところ、「子ども食堂がなくてもいい社会にしていきたい」とおっしゃっていました。「身近な所に居場所があるのはいいけど、その先は無くてもいいような社会になるべきだ」と。「お互いさまの気持ちがあれば、やろうと思えばなんだってできる」ということを聞いたのです。私はこれからの社会にまず必要なのはこの「お互いさま」の気持ちではないかと思います。古き良き日本には「お互い様」「お陰様で」という精神が根付いていました。西日本豪雨に対して113万円の義捐金が集まったのはまさにこの気持ちだと思います。

これからの社会を支える子どもたちにとって、AIは切り離せないものになるでしょうけど、お互いさまの気持ちで他者を気遣い、助け合う。こういうことを大事にできる子どもを育てるのが我々の使命かと思います。今、策定中の板橋区教育・保育ガイドラインの根っこにもこの思いを反映させられたらいいのかなと考えます。

 

というようなことです。年に2回、このような席で話す機会があり、当然適度に緊張するので頑張って原稿を書いて覚えて参加者に伝えています。準備は大切ですね(笑)

今年もあっという間の1年でしたが、どうぞ皆様、良いお年をお迎えください。  園長 田中 裕

2018年12月28日   北野保育園

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